死の島

ベックリンの「死の島」。一度見たら忘れられない。小さな島の前に小舟。そこに立つ女性。よく見ると小さな棺。これから島へ埋葬する様子らしい。島が墓地、と言うのはヨーロッパではよくあることなのですって。
ダイアナ元皇太子妃も、自分の家の島に眠っているとか。そういえばホームズの物語に、代々の先祖が眠る墓地に船で渡る、というのがありましたね。考えてみると、日本でも仁徳天皇陵は、水に囲まれていますし。
だから、この絵も私が思うほど意味深でも不思議でもないのかもしれません。しかも同じバージョンが五枚も存在する、ということですから、かなり自然に受け止めていいのかもしれません。しかも島が墓地なら「死の島」でいいし。
私、この絵を初めて見たとき、女性が死の誘惑に駆られて、これから自殺する、と思ったのです。でも、埋葬する、ということなのですね。確かに人を埋葬するのは悲しいけれど、それは生きているものの義務だから。
なんだか「こちらへいらっしゃい」という死の誘惑のようなものを感じるのは、お門違いでしょうか。こちらの気分が反映する、と言うことなのでしょうか。当時、ドイツでは各家庭に飾られていたとか。しかし、それはねー。
忘れられない、という意味では、ムンクの「叫び」もそうですが、ムンクの方は絶望的なのに、こちらは静かなのは、「死」が静かなもの、ということでしょうか。死んだ人に聞くわけにもいかないしねー。こちらをクリック

踊り子

母とお昼を食べてました。NHKBSで歌謡ショウをやってて、誰かが村下孝蔵の「踊り子」を歌ってました。あの時のことが、思い出されました。
闇雲にフリーのライターになって、大手代理店の人に紹介してもらえることになりました。いま思うと、手土産も持たず、紹介の人への感謝もなく、無礼千万な子でした。
ちょうどその日、制作室の懇親会、ていうか飲み会があるということで、わたしも流れで参加しました。バブル最盛期だったので代理店の気前もよく、大きなホールでビュッフェ形式。大人数でした。
知っている人もいない私は所在なくて、ただ周囲をながめていました。その時、この「踊り子」のイントロとともにカラオケが始まりました。私は、思わずステージに駆け上りました。
同じく駆け寄ってきた男性とマイクを間に歌いだしましたが、よくよく考えると、歌えるほどは知らないのです。男性に、ほとんど歌ってもらいました。「狭い舞台の上でふらつく踊り子」です。
そんないい加減な私を、みんなは拍手で助けてくれました。そして、何の実績もない私に、いろいろ仕事を与えてくれました。そうやって今まできたのです。
「踊り子」は、私のライターの出発点かもしれません。村下孝蔵さんは、若くして亡くなりました。理想のモデル体重になるには。あの人の気になるダイエット・維持テク